常陸フロッグスの和田です。
初回のキックオフ研修に続き、社会課題を考える研修を行いました。
講師は、NPO法人ミラツク代表理事の西村勇也さんです。
西村さんの活動は多岐に渡ります。
NPOで、企業の未来戦略や新規事業立ち上げのお手伝い。
国立研究開発法人理化学研究所では、自然科学領域の研究。
大阪大学社会ソリューションイニシアティブでは、特任教授として人文社会の研究。
西村さん。
ご多用な中、ほんとありがとうございました!!
選抜生は今回の研修を通して、
未来を構想する事例や普段考えたことがない問いかけによって、
普段とは違う思考をめぐらせているように感じました。
・社会課題と向き合うとはどういうことなのか
・自分の思考の癖はどのようなところなのか。
サービス構築に活かせる気づきがたくさんあったようです。
また、
前回の研修同様、終了後にとある大切なできごとが・・
一体何が起きたのでしょうか・・
少し抽象的な内容になってしまいますが、
なるべく具体的かつ簡潔にお伝えできるよう努力いたします。
社会課題とロジックモデル
社会課題って、とらえ方が難しいですよね。
まずは、
「長時間労働」を事例として「社会課題の考え方」を紐解いていきました。
現実の長時間労働の数値はどう変化しているのか?
労働時間を減らせば課題は解決されるのか?
実は、余暇と睡眠時間が関係しているのではないか?(などなど)
選抜生は、
「長い労働時間が問題なら、労働時間を短くすればいい」
という安易で考え方をするのではなく、
いろんな観点から考え、深掘りしていくイメージが湧いたようです。
その後、ロジックモデルを学びました。
ロジックモデルとは、
社会課題を考える上でよく使われる「考え方の流れ」のこと。
事業が成果を上げるために必要な要素を5つに分解し体系的に図式化したものです。
これがこちら。
自分たちが使える資源(INPUT)
実行する取り組み(ACTIVITY)
数量化できる成果(OUTPUT)
結果生まれた成果(OUTCOME)
どのように新たな社会に寄与したか(IMPACT)
さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
ロジックモデルに触れ、考え方の流れを整理することで、
・現状の課題や技術革新を把握すること
そして、
・本来こういう未来があるはずだと構想すること
「現在」と「未来」の両方に点を打ち、
その「差分」を解決していく課題解決の道筋が少しずつ理解できたようです。
その後、西村さんは
約100年前の写真を2枚提示し
未来を考える上で、
「無意識にとらわれている価値観から脱却することが大切」
だと語り始めました。
100年後の旅行はどんなもの?
見せてくれた写真にはこんなものが写っていました。
カゴに乗って、列を組み、用心棒に守られながら旅行をする日本人
飛行機を飛ばしている海外の人
想像してみてください。
写真にうつっている人たちに
「100年後の旅行はどのようになっていると思いますか?」
と質問をなげかけたら、どんな回答が返ってくるでしょうか?
日本の例として挙げられていたものが
カゴがすごく乗りやすくなっている
用心棒がいなくてもいいような安全な道ができあがってる
一方で、
同時代の海外の方は、
「飛行機で海外にいけるかもしれない!」
そんな風に答えるかもしれません。
同じ時期にも関わらず、こんなにも発想が違ってきます。
つまり、ここからの気づきは、
人は、自分の見ているものを中心に物事を考えてしまう傾向があり、何を見ながら考えるかによって、出てくる発想が異なる。
想像力が豊かだと言われている人は、発想のスタート地点をたくさん持っている人。
なるほど。
確かに
「アイディアは既知の組み合わせ」だと
以前読んだ「アイディアのつくりかた」byジェームスヤングさんの本に書かれていました。
分野を横断して物事を知れば知るほど、
発想のタネがたくさん生まれてくるのでしょう。
知らない情報に触れて発想力を広げる
続けて、
西村さんはMIT教授のネリ・オックスマンが考えた図を出して
人は、自分の好きな情報ばかりアクセスしがちなので、
あえて知らない情報に触れる機会を増やすことが、
発想力を鍛える上で大切だとも伝えてくれました。
あまり興味のない分野でも、発想のスタート地点として考えられるようになると、
なんだか勉強が楽しくなりそうですね。
話を受けて、
選抜生は、
100年前の旅行の写真がすごく興味深かった。自分の思考の癖に気がつけた。
これから発想の出発点として、周りを観察してみたい
と良い気づきが得られたようです。
答えのないものを言葉にする大変さ
午後は、ワークショップを中心に行いました。
まず、
西村さんが提示してくれた18個の未来予測から、各自が関心のあるトピックを選びます。
その後、
2人1組のペアになって、調べた課題についてお互いにインタビューしあいました。
普段考えていない質問をぶつけられることで、
言葉にするのに苦労している選抜生が多い印象を受けました。
これからサービス構築に入って行く上で、
悩んだら書き出してみる
自分1人ではなく、パートナーに質問されてみる
答えのない課題に取り組み上で、とても有益なエッセンスを学べたのではないでしょうか。
研修終了後のできごと・・
今回の研修に、ある選抜生が遅刻して参加しました。
理由は寝坊。
正直に、
他の参加者に理由を伝え謝まっていたのはよかったことです。
ただ、
「もし、西村さんと2人のzoomだったら、同じような意識だったか?」
メンターから質問が投げかけられました。
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このプログラムに参加すると、
社会的に活躍されている人に出会うことが
さも当たり前になってしまう傾向があります。
周りに埋もれて、なんとなく研修を過ごしてしまうのか。
それとも
万全の準備をして次に活かすために参加するのか。
選ぶのは選抜生ですが、毎回のご縁を大切にしていただきたいですね。
繰り返しになりますが、
frogsプログラムは
起業家育成プログラムではなく、人財育成プログラムです。
サービスの作り方だけでなく、人としての気づきも大切にしています。
編集後記
毎回の研修で、なにかしらドラマがおきますね。
次回は、菅原から紹介します。
楽しみにお待ちくださいませ。
和田
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